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Cry
2010年05月27日
おはこんばんちは、キセノンPです。最近暑いか寒いか両極端で過ごし辛い希ガス。
まずは、一週間も音沙汰なしの状態になってしまい、皆様にはご心配をおかけしたかも知れません。申し訳ありません。
先週の「睡眠障害」の件ですが、おかげさまでかなり快方に向かっています。完治まではまだかかるかも知れませんが、なんとか一定のリズムを作り、一度に一定の睡眠を取れるようにはなってきました。あとちょっとなので、ここで気を抜かず完治を目指して頑張ります。
あと、一週間も表に出ない間に、1曲新曲を仕上げていました。
「Cry」というタイトルを付けました。「泣く」だけでなく、「叫ぶ」「懇願する」という意味もあります。今日本は宮崎県で問題になっている口蹄疫についての曲です。
私が宮崎で口蹄疫の情報を初めて知ったのは、ゴールデンウィークが始まるかどうかという辺りで、2chのまとめブログがきっかけでした。その時は、「そういや10年前にもあったっけ」程度の認識だったのですが、日に日に拡大していく被害状況と全く動かない政府与党、そして口蹄疫の症状と爆発的な感染力を知るにつれて、鳥肌が立っていきました。なんて恐ろしい疫病が発生したんだ!?と。そんな時、信じられないニュースを目にしました。農水大臣の外遊です。畜産における最高責任者であるはずの大臣が、何の対策も打たないまま海外に行ってしまったのです。信じられませんでした。
そんな時、うちの代表と、「今回の件についてそれぞれ曲を作る」というプランが持ち上がり、代表が「パストラル」を、そして私がこの「Cry」を作りました。それぞれの視点で、それぞれの表現技法で、今回の問題を描き出しています。
自分に何かができるなんてこれっぽっちも思っていません。はっきり言って、泣いたり怒ったりできるうちはまだ余裕があるんです。今宮崎の人には、その余裕さえありません。死ぬ余裕さえないんです。毎日が戦争なんです。それも、例えるなら大地震の後でその地域を隔離して手助けしないような、例えるなら大火災の延焼を止めるために周囲の家を全て壊しつくすような、そういう目に遭っての戦場なんです。マスコミも、責任論は一生懸命流しますが、その場で何が起こっていて、人々がどういう気持ちでいるか、そんなことはおかまいなしです。ちょっと触れたとしても必ず責任論に結びつくように編集してから発表します。私だってちゃんと状況を知っているかと言われたらYesとは言い切れませんが、地獄の釜の底のような現状を知らない人が多すぎます。どれだけの惨状かを知って、心が痛まない人がいるでしょうか。
今回の曲でも、政府の対応への批判はすぐに分かる程度には込めましたが、敢えて個人攻撃や政党・主義主張への攻撃にはならないように気を付けたつもりです。今は責任論など唱えている時ではありません。政治の舞台は一丸となって、敵味方関係なくこの問題に対処すべきではないでしょうか。
今回の曲は、一部で演劇に例えています。当て字も多いので、一応簡単に解説します。
[読み]
1A
状況:Condition 死刑宣告:Execution
2A
舞台:Stage 演劇:Show 現場:舞台上(ぶたいじょう) 非現実:Fiction
E
我が子:家族(かぞく) ただし、PIAPROで発表した歌詞では「家族」とそのまま表記しています。
[解説]
ある日 悲劇の幕開け
あってはならない状況
その瞬間に運命づけられた
罪なきモノ達への死刑宣告
4月20日、農水省は口蹄疫の発生を確認。それは実に10年ぶり、日本国内にあるはずのない疫病だった。口蹄疫に感染した家畜の末路は、「殺処分」しかない。
どれほど願えど「偉い」人は
「蜘蛛の糸」さえくれない
「偉い」をわざわざ「」で囲ったのは、もちろん誰かのことを指しているからですが、個人を指し示すつもりはありません。ここでは『政府や国家中枢の人間』という意味で、複数を指しています。同じように政治に携わっていても、現地で人々のために身を粉にして働いている知事や議員のことは指しません。椅子に座ったまま踏ん反り返って、汗を流さない『偉そうな』議員に対する皮肉でもあります。また、「蜘蛛の糸」とは、ほんのわずかでも希望を持たせてくれる「救い」のことを表現したつもりです。
潰れかけの喉を 振り絞り無念吐き出す
最初は「無念」ではなく「殺意」と書いていましたが、こう書き直しました。最初に書いた当初は、何もしてくれない政府への怒りの声が大きかったのですが、最近はワクチン接種も決まり、もうそれさえもない、ただただ無念の声という感じになってきたために、表現を変えた次第です。
連れて行かれるのだって苦しい
最期の悲鳴に心裂かれて
いつか訪れることだとしても
せめてその役目を果たさせてやりたかった…
予想される反論に対し、最初から予防線を張らせて頂きました。乳牛はともかく、肉牛や豚はいつかは食肉として屠殺される運命にあります。したがって、今死んでも後で死んでも結局大差ないという意見を聞きます。似非動物愛護精神にあふれた方々は特にこの手の論を使いたがります。敢えて経済の問題とか、そういうのを抜きにしたとしても、例えば貴方の育てた野菜や果物が刈り取られることなく寿命あるいは病気で朽ち果てたり、誰かに引きちぎられた揚句潰されていたら、どういう気分になりますか?あるいは出荷されたは良いものの、そのままゴミになっていたらどう思いますか?せめて、誰かの口に入ってくれた方がまだ救いがあるのではないですか?植物と動物は違う?どちらも生物なのに?
やわらかい椅子の座り心地
恋しくて立ち上がりさえしない
許されるならこの手の毒薬
あなたに飲ませてやりたい
……けれど
何の対策もとってくれない政府。本当は何度殺したって収まらないほどに憎いはずです。しかし、彼らの毒薬は、愛し尽くしてきた自分の家族たる動物達に向けられます。彼らは分かっています。人を殺しても何も解決しないが、どれほど生かしてやりたくても、口蹄疫に感染した動物達を殺さないと、明日より多くの動物達を道連れにすると。こんな悲しいことがあって良いのでしょうか。
諦めが人を殺す
死の余裕が人を殺す
苦しむ家族を前に
死ねるものか 死ぬものか
「諦めが人を殺す」は、漫画「Hellsing」から引用しました。未来への希望を殆ど失った宮崎の人達が、今も死を選ばずに戦い続けているのは、諦めたら今までの努力が水泡に帰すからです。そんな選択肢はないからです。最悪な事態に陥った時、人は死ぬことさえ許されなくなるのです。例えその先に待ち受けるものが地獄のような人生であっても、家族が苦しむのを前にして生きることしかできません。彼らを置いて先に死ぬなど絶対にできません。その辛さ、切なさを、果たしてどれだけの政治家が認識しているでしょうか。もちろん、している人もいます。そういう人達こそが、その分野で実験を握るべきではないでしょうか。
Till it kills them all
口蹄疫が家畜を殺しつくすその瞬間まで、悲劇は終わりません。戦争も終わりません。ワクチン接種によって、既にいくつかのハッピーエンドの可能性はなくなっています。最低最悪なバッドエンドの可能性さえあります。最後の筋書きが、せめて救いのあるものであることを、願ってやみません。
It was, it is, and it will be...
The tragedy show has still been going on...
歌詞ではない、最後の文ですが、「今までもこれからも、そして今まさに、悲劇は進行中だ」という意味です。曲がフェードアウトで終わるのも、この惨劇はまだ終わっていないからです。これがいつの日か、"The tragedy show is over"と書けるように、そして未だ公開していない曲の終わりの部分が公開できる時を心待ちにしています。
最後に、賞金の全額を寄付された横峯さくらさんを始め、宮崎県への支援を表明・実行なさった皆様に敬意を表します。また、困った時にはお互い様と支援してくださった台湾の方々に、深く感謝致します。
私自身も、ふるさと納税及び、CDの売上の寄付などを近日中に行うつもりでおります。
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師匠復帰作
2010年05月18日
おはこんばんちは、キセノンPです。すっかりミディアン化してきた希ガス。
誰か、時差ぼけの簡単な治し方ご存じありませんか?
師匠・乙女Pが、1年11カ月の時を経て復帰、新曲を発表しました。
何処となくジッタリンジンの香りのする、ドライブ感のある曲ですが、切ない歌詞に注目でございます。師匠は最近、ルカさんの彼氏を殺す曲をよく書いていらっしゃいます。本人にはそのつもりはないそうですが、新しく目覚めてしまった本能的な何かなのでしょうか?
師匠本人より、「浴衣のルカさんにはぁはぁしてください」とコメントを頂きました。そうさせて頂くとします。はぁはぁ。
キセノンPでした。
コイはフィッシング
2010年05月02日
おはこんばんちは。乙女Pの弟子、キセノンPです。
過ごしやすい季節になってきた希ガス。
大丈夫、そんなの一瞬のことさ。すぐ暑くなるさ。
今度はややけい○ん風?の青春ポップロックdeath。師匠の得意分野殴り込み?
キセノンP誕生のきっかけになった曲です。さあ皆で恋を釣り上げよう!
まずは最後まで見てください。そしておいしく召し上がれ。
イラストは全てたこすけさんに描いて頂きました。ワタクシ、たこすけさんの大ファンでございまして。是非とも一度イラストを描いて頂きたいと思っていたのですが、まさかもう実現してしまうとは…!かわいいイラストも相まって、きっと癒されると思います。愛でて良し、食べて良しですね!
ここだけの話というわけでもありませんが、うちには動画編集ソフトにろくなものがございません。Windowsムービーメーカーと、最近導入したtrakAxPCの二つで、画像データをひたすらいじくり回して作っています。もっと色々できる編集ソフトがあれば楽に作れたであろう「クマー」も、たくさんの画像を用意して一気に流すことで作ってたりします。面倒でした。そのうちお金が入ったら、良いソフトを導入しようと思います。
今日この曲を動画にて発表できたことは、ちょっと意味を感じます。というのも、hideさんの13回忌でして(清志郎さんの命日でもありますが)。早いものですね。この曲はhideさんの影響を受けたポップロックだったりするわけでして。「Fish Scratch Feaver」という曲もありましたし、この曲ももしかしたらhideさんが気に入ってくださるかも?と勝手に妄想しています。
それから、一言。「それは本当に魚?」
意味分からない?動画をよく見ればきっと分かります。
解答編はGW明けです。それまでじっくりお楽しみください。ではでは、キセノンPでした。